食欲がない夏は、冷たくてさっぱりしたものが食べたくなります。冷たい汁にスルっと食べられるそうめんに、食べ応えのある茄子と薬味を乗っけて、さっぱり美味しく元気チャージしましょう。
材料
そうめん
出汁(昆布、煮干、水)
調味料(醤油、みりん)
茄子
油
薬味(わけぎ、みょうが、青じそ、生姜)
氷(茄子や汁を冷ますため)
それぞれの食材の栄養と効能
そうめんはヘルシーなのか?
そうめんの原材料は小麦粉、塩、水、植物性油です。スルッと食べられて、冷やしても温かくても一年中美味しいですが、実は意外と高カロリーです。
100g当たりのカロリーをうどんやご飯やスパゲッティと比べてみました。
エネルギー(g) | たんぱく質(g) | 脂質(g) | 炭水化物(g) | |
そうめん | 127 | 3.5 | 0.6 | 25.5 |
うどん | 105 | 2.6 | 0.4 | 21.6 |
スパゲッティ | 165 | 5.4 | 0.9 | 32 |
白米 | 168 | 3.5 | 0.3 | 36.1 |
(日本食品標準成分表2015年版(七訂)より引用)
スパゲッティや白米と比べるとカロリーは低いです。しかし、そうめんとうどんを比べるとうどんの方がヘルシーなようです。ダイエットだと思ってうどんの代わりにそうめんを食べると結局カロリーを取ってしまうことになるので、注意が必要です。
茄子の栄養は?
皮に張りと光沢があるものを、旬は7~9月です。
栄養は水分が主体でナスニンという茄子のみに含まれているポリフェノールが入っています。良い食べ方は揚げること。茄子を揚げる利点は2つあり、1つ目は、茄子が水に溶けやすく色落ちしてしまうため、それを防ぐ働きをします。2つ目は、茄子に含まれるナスニンの栄養も水に溶け出しにくくなります。ナスニンは強い抗酸化作用があり、がんの予防に効果があります。また、目の疲れにも効きます。
また、夏野菜の茄子はカリウムが多く含まれています。カリウムは塩分の取りすぎを防いでくれる役割があります。
薬味は何を入れるの?
わけぎ、みょうが、青じそ、生姜を入れます。よくおかずの上にのっている薬味セットです。わけぎは小口切り、茗荷は輪切り、生姜はみじん切り、青じそは千切りにします。紫蘇は夏が旬です。生姜は夏バテにいいです。
薬味をたっぷり入れると、見た目にも栄養にも良いこと尽くめです。
わけぎ:主な成分としては、水分、糖質、ビタミンA(βカロテン)、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンK、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄、亜鉛、硫化アリルなどを含みます。
茗荷:α-ピネンやカリウムが含まれています。α-ピネンはみょうが特有の香り成分で、気分を高揚させたり、血液の循環を調整したり、食欲を増進させる働きがあります。
青じそ:ビタミン類、ミネラル類が多く含まれています。特にβカロテンとカルシウムの含有量は野菜の中でも多いです。
生姜:生の生姜にはジンゲロールが含まれています。殺菌作用があり、薬味の食材としては最適です。
作り方・コツ・材料・所要時間
作り方
① 出汁をとる(市販の出汁でも可)
自宅で出汁を取る場合は昆布と煮干で出汁を取ると濃い出汁になります。今回は濃い出汁がおすすめです。
② 茄子を揚げる
等間隔で縦に切目を入れます。切目を入れると早く火が通り、また味が染み込むようになるので、重要な作業です。
軽くさえばしでナスを押してやわらかければ油から出します。
氷水に揚げた茄子を入れます。この作業は、後に煮汁で味をつけるので、そのときに味が染み込みやすいようにするためのものです。茄子に味がないと、全体のバランスが悪くなってしまいます。
③ 煮る
①で取った出汁の鍋に調味料と②の茄子を加えて沸騰させて2~3分煮ます。汁が入った鍋を冷ますための冷水を用意しておき、汁を冷やします。
④ 素麺をゆでる
お湯を沸かします。お湯が沸騰したら、素麺を入れます。茹でた素麺は素早く冷水で洗います。
➄ 薬味を切ります。
⑥ 汁を注いだ器にそうめんと茄子を盛り、その上に薬味をのっければ、完成です。
コツ
コツ①
茄子はお湯に浸けると色落ちして見た目が悪くなり、また栄養も溶け出てしまいます。そこで鮮やかな色を保つために揚げます。
コツ②
茄子は揚げると大量に油を吸うので油がたくさん必要になります。茄子を半分に切って揚げるとすぐに揚がるので、油も時間も短縮になります。
コツ③
今回は夏のお料理なので、冷やしていただきます。冷めても美味しくするために少し濃い目に味付けします。
所要時間は20~30分くらいです。