コンソメって何?
コンソメとはフォンドヴォライユ(鶏ガラスープと違うの?本格的なフォンドヴォライユの作り方)というソースなどに使う肉や骨と野菜の旨みを抽出した出汁を澄ましたスープです。
フォンドヴォライユは香味野菜とハーブ、鶏ガラを煮込んで栄養と旨みを引き出した西欧料理の出汁です。
香味野菜やひき肉や卵白を使ってフォンの不純物を取り除き、そのまま最低2時間以上煮るとコンソメになります。
コンソメはそのままコンソメスープとして、またはジュレとして使われることが多いです。
コンソメとブイヨンはスープの素としてよくスーパーで見かけますが、その2つにはしっかりとした違いがあります。
詳しくはコンソメ・ブイヨン・フォンの違いを実際に検証【市販品から手作りまで使い方や味の比較】をご参照ください。
下はフォンとコンソメを比較した写真になります。
右がフォン、左がフォンを澄ましたコンソメです。日本でいう出汁に該当するフォンの方が薄い色で優しい味わいをしており、スープとして出すことのできるコンソメの方が濃い茶色で味もしっかりとついています。
本格的なコンソメの作り方・澄まし方(所要時間・費用)
コンソメは時間と手間がかかりますが、市販のものが飲めなくなってしまうほどの味わいです。
材料(200~300cc)
※200㎖のコンソメを作る場合、600㎖以上のフォンが必要です。
1/3~1/4ほど減ってしまいます。
・フォン(1ℓ)
・牛ひき肉(200g):
ひき肉を使うことで、フォンに含まれる血などの不純物をきれいにします。
・卵白(2個分):
卵白がフォンに含まれる不純物を固めてくれます。
・香味野菜(にんじん、玉ねぎ、セロリ、トマト)(各1/2個):
香味野菜が不純物を吸収してくれます。
・塩・胡椒(少々)
・氷(少々、なくても可):
不純物を固める力を強くします。
作り方
1 フォンが作ったばかりの状態でなければ、一度鍋で加熱します。
2 野菜をみじん切りにします。なぜならみじん切りにすると、不純物をより吸収してくれるからです。
3 牛ひき肉、卵白、野菜をボウルに入れて混ぜます。
牛ひき肉と卵白を混ぜてから野菜と混ぜると混ぜやすいです。
4 氷を入れる場合は、3を混ぜ終わった後でボウルに入れます。卵白が固まらないようにするためです。
5 卵白が固まらないように熱いフォンを少しずつボウルに入れながら混ぜます。
6 鍋に全て移し、たまにかき混ぜながら中火で沸騰させます。
沸騰したら、混ぜるのをやめます。
7 その後、沸騰しない程度(80~90度)で最低でも2時間煮ます。3時間以上煮た方がしっかりした味になります。
塩を入れて味を整えます。
8 漉器にキッチンペーパーを敷き、コンソメを鍋から出して漉します。
コンソメのコツ
1 フォンと同様に火加減に尽きます。温度はこまめにチェックしましょう。
2 手間をかけてつくったフォンからとれるコンソメの量はわずか1/3以下です。フォンは多く作るように材料をそろえましょう。
3 レシピによって氷があったりなかったりします。氷がある方がボウルで混ぜるときに卵白が固まりにくいので、ぜひ入れると良いです。
4 とにかく煮ることが大切です。味がなかなか出てこないので、何時間もかけて煮込むと味わい深いコンソメが出来上がります。
手間ひまかけて作ったコンソメはそのままスープで頂きたいです。むしろ脇役に使う気は起きません。
手間と素材が濃縮された味が癖になります。