フレンチやイタリアンなどのコース料理の最後に必ず聞かれる言葉、それは「食後のお飲み物はコーヒーか紅茶どちらになさいますか?」
貧血なら最も気にしないといけないことがあります。それは「食事の前後30分はカフェインとタンニンをとってはならない」ことです。
男性で貧血持ちはあまり多くはいませんが、これは男性も女性も知っておいた方がいいこと。なぜなら(特に若い)女性は貧血持ちが多いからです。
女友達とご飯を食べるときは食後の飲み物をカフェインレスに変えてほしいとしっかりお願いする人でも、気を遣う相手がいる場合だと本当はハーブティーがいいのに言えなくなってしまうことが多々あります。
しかも紅茶やコーヒーは貧血で控える人以外にも、歯の着色を気にする人も摂取を控えています。
先回りしてカフェインを含まない飲み物はあるか確認してもらえると、好印象だったりします。ぜひさりげなく聞いてみてください。
Contents
貧血ならカフェインとタンニンは控えて
お茶やコーヒーにはカフェインが含まれていて、それは貧血にはよくありません。また、お茶に含まれるタンニンも貧血には良くありません。
カフェインは玉露に多く含まれており、次にコーヒー、紅茶の順に多いです。
タンニンはポリフェノールやカテキンが酸化したもので、カフェイン同様に鉄分の吸収を阻害します。
タンニンが含まれる飲み物は、赤ワイン、コーヒー、ジャスミン茶、紅茶、煎茶、ウーロン茶、番茶、抹茶、ほうじ茶などがあります。
食事の時は、カフェインとタンニンが少ない飲み物を出してもらいましょう。
鉄分の吸収を邪魔するから食事の前後30分は避けること
食事の前後30分以内にカフェインやタンニンを含む飲み物を飲まないといけないなら、対策は5つです。
1 そのときの食事で摂った鉄分はあまり吸収されず、無駄なカロリーだったと覚悟する
鉄分の吸収率が減ってしまうので、コース料理の終盤に出てくる30分以内に食べた魚や肉(ヘム鉄を含むので鉄分いっぱいで、その代わりカロリーが高い)の鉄分はあまり取れていないかもしれないと諦めましょう。
食後の飲み物を我慢しても、結局タンニンを含む赤ワインを一緒に飲んだら鉄分は吸収されにくくなってしまうので注意が必要です。
2 鉄分の吸収が邪魔されるので、その分多く鉄分を摂るようにする
例えば他の時間帯の食事で鉄分を含む食材を意識的に多く食べたり、同じ時間帯ならメニューを選ぶ際に鉄分が多い食材を使っている品を選ぶなど、意識的に選択するといいです。
3 カフェインとタンニンが少ないお茶を選んで飲む
どの種類がカフェインやタンニンが少ないかを確認しておきましょう。
また、濃く抽出したものより薄めの方が含有量も少ないことが多いので、なるべく薄めのお茶を飲みましょう。(濃くなったら飲まない)
4 食後のデザートタイムはなるべくお茶菓子から食べて最後に飲み物を飲む
時間稼ぎです。
話に夢中で長居しすぎて怒られないようにしましょう。
5 鉄分がとれる鉄器でお湯を沸かしてお茶を淹れる
自宅なら、鉄器で淹れると、甘くまろやかになってお茶のおいしさもアップするのでおすすめです。
コーヒー
紅茶
お茶の中でも紅茶は一番多くタンニンを含んでいます。
また、紅茶もカフェインを多く含んでおり、コーヒーに比べると少ないですが紅茶の抽出方法によってカフェイン量は前後します。
貧血だけど紅茶が好きなら、少し薄めに淹れるなど工夫をしたいですね。
ハーブティー
避けるハーブティーと、飲みたいハーブティーをそれぞれ挙げます。
避けるべきハーブティー
セージ、ローズマリー、ラベンダー、レモンバーム、ローズなど。
おすすめのハーブティー
・ローズヒップ
少し酸っぱく、ビタミンCが豊富なローズヒップは、貧血の人はぜひ飲みたいハーブティーです。
ビタミンCは鉄分の吸収を高めてくれる効果があるのです。しかもビタミンにCは美肌効果もあります。
・ネトル
青臭い匂いで、味は少し苦みがあって薄く他のハーブとブレンドできるのが特徴的なネトルは、貧血に良い栄養素が多く含まれています。
鉄分、ビタミンA、ビタミンCなどミネラルが豊富です。
しかも血流促進の効果もあるので、冬など寒い日にはぜひ飲みたいハーブティーです。
・カモミール
血流改善に効果があるので、カモミールは冷え性や貧血に良いとされています。
また、リラックス効果があるので、寝る前やストレスを抱えているときにも飲みたいハーブティーです。
その他のお茶
避けるお茶と、飲みたいお茶をそれぞれ挙げます。
避けるべきお茶
・日本茶
特に玉露はカフェイン量が多く、コーヒーよりも多いです。
煎茶は紅茶よりも少ないので、食後の飲み物として比較的に罪悪感が少ないです。
・ウーロン茶
ウーロン茶は紅茶や日本茶と同じ茶葉なので、控えるのが望ましいです。
カフェインが含まれており、カフェインはビタミンやミネラルの吸収を阻害する働きがあり、しかも利尿作用があるので排出されやすくなります。
しかもカフェインは末端神経を収縮する作用もあります。
・ジャスミン茶
華やかで飲みやすく人気が高い飲み物ですが、タンニンが多いです。
おススメのお茶
・ゴーヤ茶
ノンカフェイン飲料でタンニンも含まれていません。ビタミンC、カロテン、カリウム、たんぱく質が多く、鉄分も含まれています。
脂肪燃焼にも効果があるのでダイエットにもちょうどいいです。
・マテ茶
タンニンが少なく、鉄分などのミネラルが多く含まれています。しかしカフェインは紅茶やウーロン茶の半分ほどの量が入っています。
・麦茶
麦茶に含まれるタンニンの量は紅茶の1/10と言われています。カフェインは含まれていません。
ミネラルが豊富に含まれています。
デカフェ?カフェインレス?ノンカフェイン?
デカフェ、カフェインレス、ノンカフェインと、飲料の種類は多く存在しますが、その言葉にははっきりと違いあります。
デカフェは元々カフェインが入っているものからカフェインを取り除いたもので、デカフェのコーヒーや紅茶などがあります。
カフェインレスはカフェインの量が0に近いもので、ハーブティーなどです。
ノンカフェインはカフェインが元々入っていないもので、ルイボスティーや麦茶などです。
※カフェイン量の有無についての用語なので、タンニンが含まれていないわけではありません。
まとめ
まとめると、貧血なら食事のときはタンニンやカフェインが含まれている飲み物は飲まないようにすることが大切です。
赤ワインや多くのお茶やコーヒーにはタンニンやカフェインがそれぞれ含まれているので、出来れば避けたい飲み物です。
レストランで食べるときはお肉料理の時には赤ワインは我慢、お酒やノンアルコールのマリアージュは頼まない方が無難ですね。
しかもアルコールを摂取すると造血に必要な栄養が奪われるので、飲み過ぎないようにしたいです。(詳しくはこちら。⇒「お酒を飲んでも鉄分は摂れる?貧血向けの飲み会のメニュー【貧血改善の食事】」)
例えばシャンパンと白ワインを2~3杯だけにすれば飲み過ぎないので次の日の二日酔いも防げます。もし赤ワインを飲みたいなら、タンニンの少ない軽いボディのタイプを選びましょう。
そして食後のデザートと一緒についてくるコーヒーや紅茶は、ハーブティーなどカフェインレスのものを選ぶようにしましょう。